学力をつける100のメソッド

★ぱぱにっき

この本「学力をつける100のメソッド」をやっと読み終えました。些細な(数年1回あるかどうかの)夫婦ケンカがあり、読書リズムは途切れやる気は削がれ、災難でしたが、なんとか読み切ることができました。

この本の著者は「陰山英雄・和田秀樹」の二人です。

 学力向上の伝道師・陰山英雄
 受検界のカリスマ・和田秀樹

なんだか超格好いい呼び名ですね(笑)。

有名人なのであえて紹介するまでもないかなと思いますが、別のサイトであらためて検索するのも面倒だし、ここに簡単に二人の略歴を少し紹介してみます、僕の主観でですが…。

学力向上の伝道師・陰山英雄

1958年兵庫県生まれ。岡山大学卒業後、兵庫県内いくつかの小学校を経て、1989年兵庫県山口小学校に就任し「読み書き計算」での徹底した反復学習を教師集団や地域の親達と連携で実践し、子どもたちの学力を飛躍的に向上させた。その実績が多くのマスコミに紹介され、全国の学校や教師、保護者たちに熱烈な支持をうけることとなる。2003年には兵庫県土堂小学校の校長に就任した。

受検界のカリスマ・和田秀樹

1960年大阪市生まれ。1973年名門灘中に入学するものの落ちこぼれでいたが、高校二年の時に独自の受検術に開眼し、東大理科Ⅲ類に現役合格。その後、医師(精神科医)となるが、大学在学中に家庭教師、受検塾でのカリキュラム作成のノウハウを生かして、受検指導ゼミナールの代表になった。彼の書籍やメソッドは受検界における多くの受検生やその親達により支持されている。

この本は、公教育と受検界の両レジェンドに、多くの保護者からよせられた子育てや教育に関する質問を投げて、その答えをまとめた本です。

質問は、以下の50項目で、その質問に対して両氏が自分たちの持論で答えているため、

「50項目x2答え=100メソッド」

となるわけです。

まず、その50項の質問を見てみましょう。

  1. 親は子どもの勉強にどうかかわったらいいでしょうか?
  2. 学力をつけさせるために、まず何から始めたらいいですか?
  3. 学力を伸ばすためのポイントを教えてください
  4. 得意分野と苦手分野のどちらを勉強させればいいですか?
  5. 算数はどのように勉強させたらいいですか?
  6. 百マス計算をしてもスピードが伸びないのですが
  7. 文章題はどう勉強させればいいですか?
  8. 算数で「考える力」をつけるには?
  9. 算数でつまずいたときには、何をさせたらいいですか?
  10. 漢字はどのように覚えさせたらいいですか?
  11. 漢字を覚えやすくするコツは?
  12. 辞書の使い方について教えてください。
  13. どんな本を読ませたらいいですか?
  14. 音読、暗唱させるにはどんな文章がいいですか?
  15. 作文を上手に書けるようにするには、何をさせたらいいですか?
  16. 歴史は何を勉強させたらいいですか?
  17. 地理の勉強法を教えてください。
  18. 地理の補助教材は何を使ったらいいですか?
  19. もっと理科に興味を持たせたいのですが
  20. 博物館、美術館をどう利用したらいいですか
  21. 教科書はどう使ったらいいですか?
  22. 過程では教科書以外にどんな補助教材を使ったらいいですか?
  23. 親は宿題にどうかかわったらいいでしょうか?
  24. こどもにたくさん詰め込んでも大丈夫でしょうか。
  25. どうしたら記憶力がよくなりますか?
  26. 学年の枠を超えて勉強を教えてもいいですか?
  27. テストの点が悪いときに、どう対応したらいいでしょうか?
  28. コンピュータ教育、英語教育はどうしたらいいですか?
  29. 塾に行かせたほうがいいですか?
  30. 小学校で最低限覚えておいたほうがいいことは?
  31. 夏休み、冬休みには何をさせたらいいですか?
  32. 子どもをやる気にさせるには?
  33. 「なぜ勉強しなきゃいけないの?」と聞かれたら?
  34. ほめ方、叱り方でいつも迷います、何かよい方法はないですか?
  35. 「勉強しなさい」と繰り返し言っても大丈夫ですか?
  36. 「学校に行きたくない」と言われたら
  37. いじめに遭っているわが子に、親は何をしたらいいですか?
  38. よその子に暴力を振るってしまったとき、どう指導すればいいでしょうか?
  39. キレない子にするために、何かよい方法はないでしょうか?
  40. 最近の少年事件をみて、不安になったのですが。
  41. 道徳教育や性教育についてはどうしたらいいと思いますか?
  42. 生活リズムをつくるためのポイントを教えてください
  43. 子どもに、どうやって体力をつけさせたらいいでしょうか?
  44. 習い事をたくさんさせてもいいでしょうか?
  45. 子どもの生活面で、何に気をつけたらいいですか?
  46. 家庭の役割とは何でしょうか?
  47. 父親の役割、母親の役割は?
  48. 学校の先生とどうつきあったらいいですか?
  49. 子どもに絶対に教えておかなればならないことは?
  50. これらのメッソドを使えば、勉強ができるようになりますか?

いかがでしょうか、あてはまりそうな項目などありましたでしょうか?

上記のうち、両氏の答えがしっくりきた内容のみをいくつか紹介したいと思います。


1.親は子どもの勉強にどうかかわったらいいでしょうか?

陰山式:「子どもをよく見つめること」がスタート

和田式:親がまず、子どもの教科書を全部読んでみる

僕的感想-このような質問をした人なら基本、やる気はあるに違いませんね、ただどうかかわればいいのかの悩みだったんでしょうかね。僕からみると悩んでいる人は大体行き過ぎる行動はしない人ばかりが、行き過ぎる行動してしまうのではないかと心配していケースが多かった気がします。そういう人は大丈夫、「考えるより行動」という言葉があるように、何か行動を起こしたほうがいいと思います。上記両氏の言葉をヒントに自分なりにできることからでもいいんじゃないでしょうかね。ただし、何も考えずに行動が先に出てしまう人はまず少しは悩め!といってやりたいことも多々ありましたが…そんな人がこれを読むわけでもないでしょうが。


2.学力をつけさせるために、まず何から始めたらいいですか?

陰山式:学力の前提は生活習慣にある

和田式:親子のコミュニケーションの中で子どもは伸びていく

僕的感想-これに対しては陰山式に1000%賛同です。沢山の勉強よりも、勉強する習慣づくりが先だと思います。一日だけ10時間勉強して満足するより、10分だけでも毎日勉強できる習慣を身につけさせてやりたいものです。


その後3~23は、勉強方法の具体的な質問ばかりでしたが、子どもの勉強法を沢山見てきた僕としては陰山式だろうが、和田式だろうが、その他の書籍と大差ないように思えましたので割愛します。もし、知識不足で解決策のひとつやふたつ思いつかないのであれば、この本のメソッドを参考にするのもありでしょう。


24.こどもにたくさん詰め込んでも大丈夫でしょうか。

両氏の言葉を載せるまでもなく「大丈夫です」の一言です。僕的な考えですが、詰め込む量が問題ではなく、詰め込まれる子どもの状態をよく観察すること、それは以下の25の質問と繋がりますので、以下25で答えます。

25.どうしたら記憶力がよくなりますか?

記憶力も筋力と同じxx力です。オリンピック選手も1ヵ月も休んだら体力は衰えます。もちろんそれでも一般人よりははるかに強靭な体力ではありますが。脳は忘れることが仕事です、忘れることは当然なことです。強い記憶力は筋力同様、段錬によって鍛えられます、素質の差はあるものの、段錬すれば並みの一般人よりはるかに強くなります。種目にもよりますが、東大だってオリンピックで金メダル取るよりは簡単です。自分で言うより権威ある両氏の答えを載せないと非難されそうなので、一応載せます(笑)

24.こどもにたくさん詰め込んでも大丈夫でしょうか。

陰山式:早めに覚えておくと、後で「ゆとり」ができる

和田式:単純記憶は子どものほうが得意

僕的感想-和田式、さすがに精神科医的な答えでした。そうです、意味のない単純暗記こそが子どもの特殊能力です、それについては前回「脳の仕組みと科学的勉強法」の記事で

書いたことがあった気がします。

25.どうしたら記憶力がよくなりますか?

陰山式:練習を繰り返すほど定着率がよくなる

和田式:睡眠時間をきちんととらせる

僕的感想-「脳の仕組みと科学的勉強法」の記事と思い切り被る(笑)


26~32までは、あまり関心がない質問&答えだったのでパスです。


33.「なぜ勉強しなきゃいけないの?」と聞かれたら?

陰山式:厳しい社会の中で自立して生きていくため

和田式:「お金を稼ぐために勉強するんだ」と正直教える

僕的感想-両氏とも答えが一致しましたね。僕自身も両氏の考えには同意しますが、質問者の年齢次第かなと思えますね。まあおそらく上記のような質問がされた時点で、小学校の高学年か中学生以上の子が自分がやっている勉強がどんな役に立っているか、疑問に感じてくるごろを想定した答えかと思われます。しかし、上記の質問を小学校1年や年長さんの子が真剣に悩んで質問してきたら?いくらお金や将来のことを説明してもあまり伝わりません。子どもには共通する心理があります。それは遊びに対する「勝負欲」です。掛けっこしたら友達より早くゴールに到着したいですし、縄跳びはより沢山、より難しい飛び方、自分でやりたいわけですし、やりのける友達は憧れの対象です。勉強は頭(脳)を段錬させる練習で、走りが早くなるための練習と同じです。低学年は試験などがないため、頭(脳)の勝負が感じる機会がほとんどありませんよね。


この本には沢山の紹介したい内容がありましたが、結局は、

子どもの能力は親次第で9割以上決まる!

ということです。