★ぱぱにっき
幼稚園の卒園式が終わり、小学校の入学式までの間、娘はちょっとした春休み状態です。
今日、娘と妻は、ポップサーカスに行って来た様子です。
山梨での7年ぶりの本格的なサーカス公演(2月23日~4月7日)で、2月23日から始まって3月4日のわずか10日で1万人目の観客が出たというニュースを先日みたばかりでした。
山梨県の総人口約80万人程度で、実際にサーカスに訪れる人は甲府市や近隣の市町村の人が殆どだったと思うと20万~30万人の地域で、10日に1万人が訪れたということは、約1000万人の東京の人口比で考えたら、10日に10万人以上の人が集まったということなので、大盛況であるのは間違いないと思います。
山梨の公演は4月6日までで、次は4月20日から湘南で公演予定だそうです。
詳細はポップサーカスのページを参照ください。
サーカスに限った話ではないけれど、世界の舞台で活躍できる高い技術力を持つトップレベルのアーティストの特徴を「シルク・ドゥ・ソレイユ」でなわとびパフォーマーとして活躍している粕尾将一さんの言葉から以下の10項目にまとめてみました。
- 「自分のやるべきこと」を知っている
- 必要以上の練習はしないが、必要最低限は見極める
- 必要であると考えたら、納得するまでトコトンやりこむ
- 納得できないことは躊躇なく、臆することなく質問する
- 遊びゴコロを忘れない
- できること・できないこと、やりたいこと・やりたくないことについて、ハッキリとした意思を持つ
- お互いのスペシャリティに敬意を払う
- 経験アリ・ナシに関係なく、興味のあることに全力を尽くし没頭する
- 常に次のステージを見据えている
- 小さなミスを笑う寛大さがある
サーカスというと世間一般とはかけ離れた世界に思えたんですが、やはりどの業界も一流として繋がる「何か」は、共通することを感じました。
そういえば、昔、ヨーロッパで流行った興行に「ノミのサーカス」というのをご存知でしょうか?
※ノミのサーカス、子供の才能を制限してしまう原理※
体長3mmのノミに、馬車の模型を引かせたり、ボールを蹴らせたり、ダンスをさせたりし、観客はノミが小さいので虫眼鏡でさがしたりしたサーカスが流行っていたんです。
実際にノミのジャンプ力は自分の伸長の150倍の跳躍力があるといわれています。しかし、そんなノミをガラスの箱にいれて数日間放置すると、ノミはジャンプしてはガラスに当たって、繰り返しているうちに、ガラスにぶつからない範囲でしか飛ばないことを学習してしまうのです。
そう、いずれガラスを取り外しても、ノミはガラスの高さ以上は跳ばなくなるのです。
つまり、ノミが自分の限界を学習してしまうのです。
ちゃんと認識している方もいらっしゃるですが、実はこのガラスの檻はみなさんの子育ての場面でも沢山登場しています。
まず、この行為が有効的な場面というと、子どもが遊びに夢中になって不注意に車道に駆け込んだりするとお母さんが怒ります。そう、危険に対する注意をすることで、車道へ駆け込むさいに反射的に躊躇するようになり、正しい判断をするようになったり、潜在意識のレベルで危険な場所へは踏み込めなくなったりします。こういった側面では、危険を回避する意味で子どもの能力を制限することが有効的な場面もあります。
それ以外、ほとんどが非有効的というか、何一つ良いことない場面ばかりです。例えば、子どもが試験で教わった内容で比較的に簡単な問題を間違えた場合、親が間違ったことに対して怒ったり、強い口調で指摘したりし、正しい解き方を教えると、子どもは同じような問題で間違わずに正しい答えを書けるようなるかもしれませんが、別の間違い方を学べなくなります。つまり、1つの問題に対して、101通りの間違い方を覚えて2~3通りの答えに辿りついた人と、1つの問題に対して、1通りの間違い方と1通りの答えしか知らない人の差です。
間違いを早いうちに指摘して直されたりすると、自ら限界を作って1通り以外の答えを必要とせず考えようともしない人になりえます。
東大は日本一の高い偏差値の学校には違いないですが、そんな優秀(?)な人材を抱えた東大が他の国立大学に比べてノーベル章受賞者が極めて少ない理由はそこにあると僕は思っています。
これはもはや東大だけでなく、日本の教育そのものが、受験に勝つための競争、1通りの答えでいいから、効率よく沢山の問題の解き方を知らないと上に行けない、社会で認めてもらえない現状、1通り以外の答え以外は知ろうともしない排他的な人間を量産してしまう社会風潮にもなってきているのです。
非常に痛々しいとは思いますが、社会を変えたいと思うほど強い志はないがため、娘にはあえてこの社会で通用する力を教え込むことになるのですが、これが娘のいくつかの才能の限界を作ってしまうことになるかと思うと、心が締め付けるような痛みを感じます。
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