東大生100人が教える「小学生の勉強法」

★ぱぱにっき

東大生100人が教える「小学生の勉強法」を読んでいます。288ページ中、257ページ目です。使えそうなメソッドを沢山拾いましたので、その感想を覚え書きとして残そうと思いました。

この本の構成はざっと以下です。

  • 第0章:やる気と自身を生む学力アップ超効率勉強法
  • 第1章:親の協力で学力を伸ばす「家庭学習」のコツ
  • 第2章:国語は知識をもとに文章を読み取る力を育ててやろう
  • 第3章:算数は計算力をみがいて成績を上昇させよう
  • 第4章:社会は好奇心をもとに知識の幅を広げさせよう
  • 第5章:理科は観察・実験をもとに「考える力」を育ててやろう
  • 第6章:「得点力を伸ばすコツ」と「塾のかしこい利用法」

実際に読んだのは第0章から第4章の半分と第6章だけです。理由は、第2章から第5章までは具体的な各科目別学習法ですが、僕にとっては至極当たり前すぎる内容だと思ったからです。

最初は折角読み始めたので、頑張って「国語」と「算数」までは読み終えましたが、時間をかけて読んだ割には、話の内容がどの科目でもとにかく基礎を大切にすることで尽きるような話です。

確かに基礎は東大に入る子にとって必須能力であり、これなしに高い次元の学習能力は体得することもありえないですが、これだけやれば将来東大は確実だねという内容でもありません。

しかし、基礎を作るための内容としてはとても当たり前だけど良い内容だったので、もしお子さんの成績が思うように芳しくないと思えたのなら、この本を手にとってやり方に問題がなかったのかひとつひとつ具体的に確認してみるのも良いと思います。

さて、僕的には今回この本を読んで「なるほど~」と思ったことを、ポイントだけ要約してみると。


・小学生の三人に一人が授業についていけてない

教育関係者のあいだで使われる言葉で「七五三」という言葉があるらしいです。「七五三」とは公立校での「授業が分かる度合い」を皮肉って言う言葉だそうです。つまり、小学生で七割、中学生で五割、高校生で三割、といった具合だそうです。反対に読むと公立高校では授業についていけていない生徒の割合が7割になります。授業についていけてなければ授業が面白いわけありません、血気旺盛な子たちが退屈で仕方ない時間で拘束されているわけです。それじゃ、大多数が授業に身が入らない、勉強熱心はむしろ少数、、、先生がいくら熱を上げてもすでに時遅し、授業は荒れる一方になりかねません。


・標準レベルの「ふつうの子」が減り「わからない子」が急増

まあ、要するに前はクラスの多くを中間レベルの子が占めていたのに、今の日本経済と同じく中間層が没落または一部は富裕層に組み込まれ、クラス内の学力にも格差社会に到来ってことだそうです。学力の格差社会をなくそうと始めたゆとり教育で、むしろますます、体力、耐性、やる気までもが低下して、子どもを無気力にしてしまい、格差がもっと広がってしまう失態までも、専門家たちの無能力さにはあきれて物が言えません。


・基礎学力アップの決め手は、適切な「つめこみ」と「やる気」

子どもにとって適切な課題(つめこみ)は、むしろ達成感を助長し、「やる気」が芽生え、苦しいことへの耐性も付くという話(具体的なやり方は長いので本を参照)です。そして、多様化する学校のカリキュラム支えるのは家庭でのサポート(家庭学習)であることも強調されていました。まったくその通りだと思います。


・授業では「わかる」のに、自分でやってみると「できない」

まあ、当たり前ですよね、わかるのとできるのは違いますから。スポーツも同じじゃありませんか?サッカー(のルール)がわかっているのとサッカーが上手なことはまったく別物です。勉強だって運動と同じことだと思います。もちろん理論を知らなければ一流選手にはなれませんが、理論だけ知っていても選手にすらなれません。勉強は「わかる」ためだけにやっているわけではありません。まず「できる」ようになって、さらに高みを目指して「わかる」必要があるのです。

正直、東大に入る勉強法や一流になる方法はすべてこれに限ると僕は思います。

この本は、その前段階である「できる」段階に押し上げるための手法を数多く紹介しています。

僕としては各家庭の事情やお子さんの能力違いにあわせて、紹介された手法をアレンジしていく必要があると思いましたが、アレンジするにもまず知らないとアレンジしようがないと思いますので、もし、2時間ほど立ち読みする体力があるのであれば、近くの書店へ出向いて、第0章、第1章、第6章、だけでも流し読みしてはいかがでしょうか。

記憶力に自信がなく、手元において具体的なやり方を検証してみながら独自の方法を見つけたいのであれば、外で安いランチ1食分より安く買える本(800円ちょっと)ですので、買ってみてはいかがでしょうか。

※探してみたんですが、この本、すでに絶版されたんでしょうか、見つかりませんでした。すみません。