受験する子と受験しない子

★ぱぱにっき

今日も娘の中学受験について考えていました。

前回の記事「子ども一人にかかる日本の教育費」でも言ったように、経済的に一番お得なコースは、公立小学校→公立中学校→私立高校→国立大学、と考えておりますが、娘の意見を尊重しリスクヘッジ的にも、公立中学校を進学実績の高い私立中学校への変更も悪くない選択かもと思いました。

以下、「小学生(主に6年生)とその保護者たちの調査」に関する教育機関の調査報告書からの内容ですが・・・

質問「お子様に、中学受験をさせる予定ですか」
はい:13%、いいえ:85% (残りはまだ考えていない)

今のところ、子どもに受検をさせる予定の親御さんの割合が圧倒的に少ないですね。中学受験を予定している家庭状況をみると、世帯収入が1000万円を超えている家庭が32%を超えている、むしろ400万円未満の世帯は全体の6%で珍しい家庭環境となります。

そして、母親の学力が大学・大学院以上の高学力である割合が高く、なおかつ専業主婦である割合が高いそうです。

つまり、家にお金もあって、高学力女子は外で汗水流してばりばり働くのではなく、自分の子孫の学力を積み上げてやるという仕事をこつこつと家庭内で行うことが、金持ちの家の学力と経済基盤が揺るがなく世襲できるものにしていることなのかもしれません。

反対に中学受験を考えていない親の最大理由は、「近くの公立中学校に行きたいから」でした。要するに、都心部以外には周りに有名進学中学がある確率も少なく、すでに学べる環境の格差がひどいことになります。

以前の記事「1人当り県民所得ランキングからみた格差社会」で言った所得の格差は、すでに学業環境の格差から始まっているかもしれません。

教育の機会が多い地域→高学力者が多い→高収入者が多い

僕の場合、人の多い都心には生きていけない体質で、田舎暮らしを選択しましたが、それが娘にとっては不利な状況を招いてしまいました。娘が将来どのような人生を選ぶにしても、親の都合で招いた不利な条件は埋め合わせはせねばならないと思いました。とりあえず、毎日考えることをやめない。

質問「学校以外で、1日どれくらい勉強しますか」
受検しない子:平日1時間15分、休日58分
受検する子 :平日・休日2時間57分

あくまでも平均です、都内で受験を考えている子は塾と塾以外の勉強時間を最低以下の時間が必要だと塾から言われているらしいです。ひどい現実なものです。

  • 4年生:2時間51分 (塾:12時間/週、家:8時間/週)
  • 5年生:4時間17分 (塾:18時間/週、家:12時間/週)
  • 6年生:6時間34分 (塾:18時間/週、家:28時間/週)

一日で6時間34分なんて、学校終わって寝るまですべての時間じゃありません?これでもしないと平民が格差を埋めることはまずありえないということなんでしょうね。こんな厳しい社会してしまった大人の責任が身に染みて痛々しく感じ、娘に申し訳ない気持ちです。

質問「睡眠時間は」
受検しない子:8時間30分、受検する子 :8時間

質問「放課後活動時間は(遊び含む)」
受検しない子:4時間18分、受検する子 :2時間48分

質問「学習塾へ行く」
受検しない子:25%(4人に1人だけ行く)
受検する子 :75%(4人に3人は行っている)

質問「もっとたくさん遊びたい」
受検しない子:63%
受検する子 :69%

かわいそうにどちらももっと遊びたいのは同じのようです。最後に各家庭ごとに事情はあるとは思いますが、受検をさせないと考えている家庭で、子どもを大学まで進学させようと思う家庭は53.5%で意外に低いことがわかりました。僕的には子どもを大学まで進学させようと親心は家庭内事情を織り込んでも、8割か9割以上なんじゃないかと思っていました。受験をさせようと考えている家庭で、子どもを大学まで進学させようと思う家庭の割は以下です。

・受検させる(公立中高一貫校の中学校)の場合は、68%
・受検させる(私立中学校)の場合は、82.4%

それに反し、金持ちだろうが、貧乏だろうが、今の教育にはお金がかかりすぎると認めている保護者は9割を越えています。このような状況ではどんどん格差が広がってしまうのは火を見るよりも明らかです。

格差が広がってしまうと社会内では見えない鬱憤が蓄積していき、不安定な社会が蔓延していくことは自明です。

というかすでにそのような状況に差し掛かっているでしょう。いつになれば我々大人は本当の大人になって子どもたちに明るい未来を託すことができるのでしょうか。

早起きしてしょうもない呟きでした。