映画「博士の愛した数式」と「フェルマーの最終定理」を解いた人

★ぱぱにっき

映画「博士の愛した数式」は、十数年前に妻と一緒にみた映画です。

80分くらいしか記憶を維持できない病を持つ博士と家政婦と彼女の子供を中心にした物語で、客観的に考えると決して明るい内容ではないはずですが、とても優しく、美しく、切ない想いにしてくれる名作でした。

この前の記事「ギネスブックで認定されている「世界一高いIQ」の人」の最後で、彼女の著書をひとつ紹介しました。彼女が挑戦した、350年以上も解かれることのなかった数学最大の難問「フェルマーの最終定理」に関する著書です。

実は、この「フェルマーの最終定理」ってそれから約10年後(360年ぶり)に、証明できたのです。一つの問題に対して解けるまで人類が360年もかかる問題に対するローマンにすら感じました。

この「フェルマーの最終定理」を証明した人の話もまるでドラマです。

ちなみに、現在も生きています。いかにも賢そうに見える人ですね。

この人、子どもの頃から「フェルマーの最終定理」の証明に取り付かれておりまして、大学に進学してもこの問題に明け暮れていたそうです。

数百年かかっても誰も解けないこの定理に挑むことを周囲の人々は反対したそうですね。

現実的な人ならおそらくそうでしょうね。

これこそ、現代に天才が生まれなくなった理由の一つだと僕は思いますね。

彼も結局、「フェルマーの最終定理」の証明を諦め、「楕円曲線」という分野の研究に成果を出して、大学の教授にまでなったのです(ある意味ただの数学オタクから社会的に認めてもらいそれなりの地位と名声も手にしたともいえるでしょう、元から数学の頭はピカイチでしたからね)。

しかし、彼の楕円曲線の研究に対して、日本から新たな難問「谷山志村予想:すべての楕円曲線はモジュラーである」が提議され、彼の心に「フェルマーの最終定理」の証明に対する火をつけたそうです。

彼は周りから反対され心をくじけないがために妻以外誰にも「フェルマーの最終定理」に再挑戦することを明かさず、すべての研究や仕事をやめ世間と絶縁した状態でついに7年後、360年間誰にも解明できなかった「フェルマーの最終定理」を証明して見せたわけです。

この証明劇も実に面白いので、彼のドキュメンタリーを以下で読んで見てはいかがでしょうか。ちなみに、後に彼は、「谷山志村予想:すべての楕円曲線はモジュラーである」も証明してみせたそうです。