★ぱぱにっき
今年(2019年)の国公立大学の合格発表で、 “東京大学の文I(法学部)の合格最低点が、文Ⅱ二(経済学部)を下回った” というニュースが流れ、ちょっとした騒ぎになりました。 しかし、これは大分前から予見できたニュースでした。 週刊朝日2014年3月21日号「AERA dot」参照。
医学部の人気は昔からではありますが、実は10年ほど前から今の医学部偏差値の高騰ぶりは
異常なほどだと専門家たちは警鐘を叩いています。
エリート高で勉強できる優秀な学生の医学部志向が強まり、国公立大学医学部や有名私立大学医学部の多くが、
東大の他の部に入るよりは難しくなったと言われています。
東大の医学部>国公立医学部>東大の他の部
医療って人の命をあずかる重要な仕事のひとつであるのは間違いないですが、
はたして、全国模試でトップを競うような英才たちがこぞってめざすべきところなのでしょうか。
地球や国レベルの発展には、医療以外にも、さまざまな分野の発展が必要なのは、
誰でもわかってるはずなのに、医師養成機関である医学部に入り、
医師を育成する職業訓練をうけて、ただの医師になろうとしているのです。
この加熱する医学部一点集中現象は、日本経済の低迷と深い関係があると思われます。
確かに、現時点では人の尊い命をあずかる責任のある医師は少なくとも「食いっぱぐれがない」職業なのだからでしょう。
1970~1990年代頃までは、歯科医は「札束を鼻紙代わりに使う」と言われたほど儲かっていたそうですが、
しかし、現在では全国の歯科診療所が約7万軒と「コンビニより多い」状態で、
その結果、歯科診療所(個人)の平均年収は650万円にまで落ち込んでいるそうです。
このままの勢いで医学部ばかりに人気があつまると、いずれ医師が余り、
アルバイトや副業で食いつないでいる医師も登場する事態になるのではないでしょうか。
その前に、増え続ける国民健康保険料で、我々の家計が先に破綻しかねません。
全国のまだ幼い英才たちとその親たちによるこのバカ騒ぎが終息される日はいつになるでしょう。
0コメント