さんすうの絵本つくりました、“「いち」の誕生編”

★ぱぱにっき

タイトル、適当ですみません。実はタイトルを考えていませんでした。

我が家の娘(6歳)の理解(足し算の繰り上がりにミスが多かったり)が微妙なところがありまして、ドリルで計算能力はあがっても、そもそも「数の概念」に対するイメージが娘の頭の中にあるのか怪しく思えてきて、数の物語を作って、イメージをつかんでもらおうと前から思っておりました。

で、先日、スケッチブックに下手くそな絵を描いて、物語調で説明したら、思った以上に食いつきが良かったので、ここに掲載します。

ざっとあらすじ的なストーリーですので、内容は大人のアドリブで、興味を引くように語りかける必要があります。

昔々、ふたりの“すう”の神さまがおりました。頭の上に8の字を横にした印をつけている神様が「むげんだい」さまで、丸い印をつけている神様が「れい」さまです。ある日、ふたりの神様がいるところに、顔に「1」という文字が書かれた子どもが生まれました。ふたりのかみさまは、顔の文字にちなんで、そのこのなまえを「いち」と呼ぶことにしました。「いち」は、二人の神様を、「むげんだいさま」を「父神」と呼び、「れい」さまを母神と呼びました。

ある日、父神と母神は「いち」とかくれんぼ遊びをすることにしました。”いち、これから旅に出て隠れた父神を探し出す遊びしましょう。旅の途中、たくさんの友達と一緒に父神を探してごらんなさい。同じ友たち同士で10人集まると、「いち」は大きくなって父神を見つけやすくなるでしょう。”、と母神は「いち」に言いました。

それで旅にでた「いち」はしばらくして、自分と同じ顔をしたお友だちに出会いました、ふたりは母神の言いつけとおり一緒に旅をすることにしました。「いち」と「いち」はすぐに仲良しになり、自分たちのことを「に」と呼ぶことにしました。

「に」は旅のさいちゅうに、他の「いち」たちとも出会い、どんどん仲間が増えて、「さん」、「よん」、「ご」、「ろく」、「なな」、「はち」、「きゅう」と自分たちを呼ぶことにしました。

「いち」が9人集まって「きゅう」になって旅を続けていると、向こうから別の「いち」が現れて、「きゅう」に加わりました。すると「きゅう」と「いち」は一つになり、みるみる大きくなっていきました。そこに母神が現れ、大きくなった「いち」に輝く丸いメダルを胸につけてくれました。輝く丸いメダルは母神と同じ形をしていて、「いち」はうれしかったです。母神は大きくなってお兄さんになった「いち」に、「じゅう」と新しい名前を付けてくれました。「じゅう」は、ほかの「いち」たちのお兄さんになったことで、さらにうれしくなりました。

※ここまでの振り返りですが、これを読んであげるまで、娘にとっては、量として「ふたつ」と数字として「2」の概念がまだあやふやだったようでした。“「2」という新しい子はいつ生まれるの?”と聞いていましたが、「いち」と「いち」が仲良くなって自分たちを「に=2」と呼ぶことにしたというくだりで、すごく納得してくれた表情をしてくれました。そして、「いち」たちが10人集まって大きなお兄さんになり、「1」の横に「0」のメダルをつけて「10=じゅう」になったという内容で完全にストーリーにはまってくれました。計画成功!です(笑)※

「じゅう」はまた旅をつづけました。すると「じゅう」と同じように輝く丸いメダルを胸に付けた友たちが歩いて向こうからこちらに来ていました。「じゅう」と「じゅう」は一緒に手を繋いで仲良く旅をすることにしました。そして、「じゅう」と「じゅう」は自分たちのことを「にじゅう」と呼ぶことにしました。

※「じゅう」が「にじゅう」になる過程を納得した表情で聞いてる娘の顔が可愛かった※

しばらくしたら「にじゅう」たちの前に「に」が現れました。“あ!大きなお兄さんたちだ!私たちと一緒に旅をしてくれませんか?”、「にじゅう」は「に」を見て昔の自分たちを見ているようで可愛く思いました。“いいよ~♪、一緒に行こう”

「にじゅう」と「に」が一緒に旅をしていると、向こうから8人の「いち」たちが現れました、そう「はち」です。

※この辺に来ると、“「にじゅう」と「に」は「にじゅうに」でしょ。”、“8人の「いち」は「はち」のことでしょ。”と自分から先に知ったかぶりながら楽しんでいるようすでした。※

「に」と「はち」は、同じ大きさの子で、すぐに仲良くなり、一緒になりました。そうすると、10人の「いち」が集まったので、またもやみるみる大きくなっていき、胸には輝く丸い母神のメダルをつけた「じゅう」になりました。そばにいた「にじゅう」が嬉しそうに、仲間に入れてくれました。そうして、「にじゅう」と「じゅう」は「さんじゅう」になりました。

「さんじゅう」は旅を続けて、他の「じゅう」たちに出会い「よんじゅう」、「ごじゅう」、「ろくじゅう」、「ななじゅう」、「はちじゅう」、「きゅうじゅう」とどんどん仲間が増えていきました。

やがて「きゅうじゅう」になったところに新しい「じゅう」がひとり加わり、またもや同じ仲間が10人揃うことになったのです。10人の「じゅう」が集まると、またひとつになりさらに大きくなり、お兄さんから大人になりました。そこにまた母神が現れ、胸に輝く母神のメダルつけて、「ひゃく」という名前もつけてくれました。大人になった「ひゃく」はまた母神にあえてうれしかったです。「ひゃく」は母神がつけてくれたふたつのメダルがとても誇らしげに思えました。

そんな「ひゃく」のところに、「にじゅう」と「さん」が加わり、別の「ひゃく」も、他の「じゅう」も、たくさんの「いち」たちが集まってきました。

そうやってどんどん仲間たちが増えていき、やがて、「ひゃく」が9人、「じゅう」も9人、「いち」も9人集まり、「きゅうひゃく」と「きゅうじゅう」と「きゅう」の大きな集まりになりました。そこに、向こうから一人ぼっちの「いち」が遅れて現れました。同じ大きさの「きゅう」たちは一人ぼっちの「いち」を迎え入れてあげました。

そうすると、10人になった「いち」は、お兄さんの「じゅう」になりました。そばにいた「きゅうじゅう」は、新しくお兄さんになった「じゅう」を迎え入れました。

そうすると、10人になった「じゅう」は、大人の「ひゃく」になりました。今度はまた、そばにいた「きゅうひゃく」は、新しく大人になった「ひゃく」を迎え入れました。

そうすると、10人になった「ひゃく」は、さらに大きくなり、父神のようなひげが生えたおじいさんになりました。そこにまた母神が現れ、胸に輝く母神のメダルつけて、今度は「せん」という名前もつけてくれました。

「せん」は、自分がこのまま成長していけばいつかは自分は父神のようにえらい神様になれるのだろうかな?と考えました。

※最後まで読んだ後、娘から続きの話をもっとせがまれました、思いのほかの良い反応で、次の話はまだ用意していませんが、近日中に仕上げなければと思いました※